アイドル短歌まとめ 1907-08
君が見た緑が僕には青色でそれが楽しい夏の始まり マリウス葉
マリちゃんの目で見る世界って多様性に富んでいるんだろうなあといつも思います。
かき氷 ブルーハワイが溶けたなら汁を啜ってカブトになろう 重岡大毅
今晩は湿度が高いね帰り道絡めた指がぺたぺたしてる 丸山隆平
東京へ行くのは今では飛行機や新幹線で、まだここまで成ってない頃に、東京を目指してみんなと乗った在来線は、あんなに便が悪くてしんどかったはずなのに、いやにきらきらして思える。という妄想。
生まれる前羽が生えてた名残だよ 肩甲骨に触ってごらん 知念侑李
夜更かしはやめてもう寝な 明日の朝パンに塗るジャム夢で選ぼう 大倉忠義
宇宙より大きな傘をさしたまま銀河にそそぐ雨を待ってる 藤井流星
そんなに知らないはずなのに、流星くんにはなんか「大きな生き物」というイメージがあって、そのイメージする大きさも「人間の中では大きい」とかいうレベルじゃなくてうビルくらいあるイメージなんですよね。そしておっとりしている感じの。だから規模ももう地球を突き抜けて宇宙で、じっと上を見上げながら、雨が傘を打つのを待っている。
卵焼き載せたお皿に今日だけはケーキ並べて文月の夜 加藤シゲアキ
ラスボスの部屋の扉を開け僕の手を引いたのは僕の半分 やぶひか
この歌自分でめちゃくちゃ気に入ってます。ずっと隣にはお互いがいて、お互いがお互いの手を引きながら冒険を続けてきて、続けていくんだろうなあ。
ひたすらにすてきな色を詰め込んで涙落とせばはい出来上がり
こんなにまぶしくてときめきを撒き散らしてくれているけど、ずっと笑っていられる仕事じゃないんだろうな~とおもいます。
触っても触っても遠い雪みたい星も溶けゆく風のない夜 薮宏太
量り売る夢の値段は君たちが決めて今なら愛もおまけに
お砂糖とスパイスと僕でできている女の子を摂りできている俺
私が知れる限界は「僕」であって、「俺」を知れることはない。
人々が愛を求めて待っている テクマクマヤコン神様になれ
夜中でも「食べな」と唆すきみは羽を忘れてうまれた天使 中島裕翔
こんなにも太陽が見ている正午コインランドリーデートの背徳 薮宏太
かさぶたができたとこまた引っ掻いて泣くのはやめな はいおだいじに 村上信五
これあげる!僕が育てた蓬莱の玉の枝だよ!嘘、造花だよ 小島健
ひたむきに好きだけを言う義務はない嫌いなものもたまに教えて
約束はしない約束本当は抱きしめたいと泣く誘蛾灯
泣いているのかと思った寝室の窓辺夜雨が呼んでいるから 加藤シゲアキ
眼差しをにれかみながら刻み込む兎は皿にフォークは右に 知念侑李
知念くんは左利きなので・・・。
玄関で事切れた蝉弔えば夏の終わりを知らせる驟雨 重岡大毅