アイドル短歌まとめ 1901
好きでいて 君が知らない星だって君を思って瞬いている
これはもうそのまま、アイドルを思うファンの気持ちです。自分を知らない人に焦がれて集まった大小さまざまな星たちが集まり、ペンライトを光らせ会場で宇宙を作る。大抵の場合は、アイドル側からは「宇宙」としての認知しかなく、「星」としての個を認知されることはほとんどない。宇宙の星が光っているのは、アイドルであるあなたの光を反射してようやく光ることができているのであって、自らが発光しているのでは決してなくて、それでもそんな粒を一所懸命に見つけて、頷いてくれようとしてくれる眩しすぎる光。名前を知られることがなくたって、一つの個体として認識されることがなくたって、私が光っているのはあなたを思っているからこそだということを、あなたを好きだというものがここにいるのだということを、それだけでもわかってほしい。そしてそういった存在の小さな星たちを、どうか好きでいてほしい。そういう気持ちが人をかわいくさせるべく駆り立てているんだろうな~、と思うのです。
泣かないで 泣いてもいいよここでなら 100回聞いた話聞かせて / 手越祐也
なぐさめの歌です。
氷点下生きてるはずの体温を忘れた、よりも、知れない、夜明け
アイドルだって自分と同じ体の造りをしていて、自分と同じくらいの熱を持っていることを、頭で理解はできるのに、その熱を実際に知れることは一生ないんだなあとよく思います。
さみしさはうつってしまう 夜食べたうさぎの涙のずるい後味 / 錦戸亮
性癖に沈み込められ落ちていく起きたら生まれ変われますよう / 加藤シゲアキ
幸せを見たことがある?今生きて愛され愛す僕はね、あるよ / 増田貴久
EPCOTIA-ENCORE-の U R not aloneで泣いて声を詰まらせた増田さんの涙はきっと幸せしかなかったよね、と思って詠んだ歌です。
永遠はないと教えてくれた波 1人でだって歌えたふたり / 錦戸亮